意見交換
会 場

 交通機関を使えとよく言われるんだけど、観光ガイドブックに、500円でバスが一日乗り放題ですよというのが出てないんですよ。我々に対しても交通機関を使ってくださいということをよく言われるんだけど、500円で一日乗れますよという宣伝が非常に薄いと思うんです。それからもう一つ、バスと地下鉄が一緒になったらいくらか、皆はっきり分からないでしょ。バスに乗れば分かるんだけど、バスに乗っている一部の人に対して言ってるだけで、京都全体に対して、また東京や大阪の人に対してPRが非常に少ない。色んなところで公共機関を利用してください、と総論だけを言っている。そんな気がします。

白 須

 今、皆様方から色々な御意見が出されたのですけれど、京都市に関する意見が多かったと思いますので私からお答えします。私も生まれてから50年間、京都に住んでいるわけですけれど、まず、表示が分かりにくいということはたしかに御指摘の通りだと思います。これには、おそらく3点ほど理由がありまして、ひとつは一般の市民の方が動く場合にバスの路線の流れが分かりにくいということでしょうか。京都の場合、碁盤の目になっていますけれども、バスというのはある目的地と目的地を決めて動くケースが多くなっていますので、複雑な動きをしており、市民の皆様にも分かりにくいのかもしれません。ましてや観光客で来られる方について言うと更に分かりにくいかもしれません。次に観光地の案内も、例えば金沢へ行くとルートが分かりやすく設定されて書いてあります。京都の場合、分かりやすいところもありますけれど、多くの場合必ずしも十分じゃないと思います。例えばJRの嵯峨嵐山駅から天竜寺行くのは、本来のルートは簡単ですが、表示があまり無いから間違ってしまう人がいるんです。表示をしたらすぐ分かる話で、そういったことも不足しているかもしれません。それと、もう一点は、海外の観光客の数を増やそうというのは、日本全体の方針なわけです。京都市の場合も、海外の方は特に欧米の方は割合多く、最近は英語とかハングルの表示も増えてきましたけれど十分じゃない。この辺のところは、今年の1月に京都市で観光推進計画を作りまして、観光のための整備をやっていこうという方針を出しておりますので、きっちりと、御指摘のように対応していきたいと思います。

 バスの1日乗車券とか、今おっしゃった地下鉄とか。この辺のところもむしろ東京の出版社の方に、もっと我々の方からもそれを載せてくださいと伝えるということが必要だと思っております。取り上げ方の問題等もありましたけれど、京都市にとっても、それから市民にとっても京都を取り上げていただくというのは非常にありがたい話です。他の都市というのは取り上げてもらうにも随分と苦労されているわけです。2月4日でしたけれど、広島市がバスの日を京都から譲ってくださいと50人ぐらいの方が来てものすごく一所懸命されてるわけです。振り返って京都を考えると非常に恵まれていて、京都がどこかでキャンペーンを打っても、非常にたくさん人が集まっていただけるということがありまして、逆に我々自身、甘えてるところがあると思います。そういった点でむしろ、マスコミの方が画一的に京都を取り上げるということを問題にするんじゃなくて、我々京都の方からそういう違い、京都は色々な地域からできているということを伝えていきたいと思います。

 テレビの問題で言いますと、ほとんど毎日テレビで京都が取り挙げられています。京都を取り上げていただくというのもやはり非常にありがたい話で、フィルムコミッションというのを作って、もっとこれから京都で映画とかテレビとかで取り上げてくださいということもやっているのですが、京都の魅力としてこういう京都を見ていただきたいという、訴えが必ずしも十分じゃなかったのかもしれません。そういった点で、市役所としても、観光関係の皆さん、市民の皆さんと一緒になって、京都の魅力を打ち出していきたいということもあります。

 今日、お集まりの皆さんは、京都について詳しい方ばかりだと思いますが、私自身もそれほど京都のことを今まで知らなくて、京都にすごい資源があっても、そこに気付いていないという点がありました。京都創生という取組の中で正しく日本全体、世界に京都の良さを訴えるとともに、私も含めて京都市民の皆様方、一人一人が、しっかり京都の良さ、それをもとにより良い京都にしていく、というような形で、この京都創生の取組を進めていきたいと思っていますので、よろしくお願い致します。

司 会

 皆さんから貴重な意見を本当にありがとうございました。こういった意見を取り上げて、また、何かの形でお返しできたらと思っております。本当に長い間お付き合いいただきましたけれども、これで終了させていただきたいと思います。本日はありがとうございました。

(拍手)

(了)

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